2002/11/1 高松塚古墳

高松塚古墳は、壁画の発見直後から考古学史上最大の発見として注目を集め、昭和48年に特別史跡に指定され、翌年には壁画が国宝に指定されている。しかし、劣化が進みやすい漆喰の上に描かれた壁画であることから、一般に公開されることはなかった。
壁画をそのまま現地保存するため、文化庁が施設を設置して石室内の温度や湿度の調整、防カビ処理などの保存管理と年1回の定期点検を行ってきた。しかし、その後、雨水の浸入やカビの発生などにより壁画の退色・変色が顕著であることが判明し、平成19年に、高松塚古墳の墳丘を発掘して、石槨そのものの取り出し作業が行われた。解体された石槨は、修理施設に搬入され、壁画の修復作業が行われている。
雨の中、飛鳥駅から高松塚古墳まで歩き、壁画館で年配のおじさんに、たっぷり時間をかけて説明を聞いた。

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