Written by Rex Tanimoto
Translated by Kayo Tanimoto
Illustrated by Kuri Sawa
1.私はブルースターを見上げた。
何が見えただろうか?
白い城が私を待っているのが見えた。
城の中に何が見えただろうか?
2.金色のとんぼが私を見ていた。
とんぼは言った。
「助けて、助けて、どうか私を助けて下さい。」
「今すぐ、興奮したはちのように速く飛んで来て下さい。」
3.それから突然私は何を見ただろうか?
羽のはえた白い馬が私のほうへ飛んで来た。
4.私は馬に飛び乗り、遠くへ行った。友達の家の裏庭のテントの上を飛んだ。
友達はテントの中で私を待っていた。
5.すぐに月を通り過ぎた。
そしてレーシングカーのように速くブルースターについた。
6.それからわけなく城へ着いた。
7.私は城の中で何を見ただろうか?
8.金色のとんぼを見た。とんぼは私に頼んだ。
「どうかあなたの世界へ連れてって下さい。
9.私はここから逃げたいのです。私は恐怖に怯える囚われの身なのです。」
私は「わかった。さあ準備して。
二人ともここから逃げるんだ。」と言った。
10.金色のとんぼは私のシャツのポケットの中に止まった。
それから私は白い馬に飛び乗り、ロケットのように飛んだ。
11.家につくと、金色のとんぼは私にお礼を言った。
12.「これで私はついに自由です。」
13.次の朝起きると、それは夢だった。
私はお母さんが大声で叫ぶ前に、学校へ急がねばならなかった。
学校へ行って私は何を見ただろうか?
14.明るくてかわいい少女が私のとなりの席に座っていた。
「私は新しく来た生徒よ。」とその女の子は言って微笑んだ。
「私は金色のとんぼだったの。私の新しい姿気に入った?」
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